木漏れ日の中で

とある町で子供が泣いている
男の子 「うわぁあんっお゛ねーちゃああ」
テリー 「・・・・・・迷子か」
男の子 「お姉ちゃん・・・ヒック・・・お姉ちゃ・・・」
テリーの足が自然とその子供に向かう
テリー 「・・・・・・・・・泣くな」
男の子 「・・・・・・?お、お兄ちゃん、だぁれ?」
テリー 「・・・」


テリー 「・・・泣くな」
女の子 「あ!こんな所にいた!」
男の子 「あ!お姉ちゃん!!うああ・・・」
女の子 「もう、お姉ちゃんから離れちゃダメって言ったでしょ!
ホラ、帰ろう?お姉ちゃんがシチュー作ってあげる」
男の子 「うん」


一人で旅をしている時、こんな姉弟を見て昔を思い出し
そっと微笑むテリーが居たんじゃないかと


「リー・・・テリー・・・」
「ん・・・?」
うっすらと目を開けると、太陽を背に黄金の髪を持った姉が優しく微笑んでいる。
「寝ちゃってたの?」
ふわりと微笑み、目に掛かった自分の銀の髪を優しく払ってくれる。
「何だか懐かしい夢を見た」
寄り掛かった木の葉が揺れる。


「そう」
姉は優しく手を差し伸べ、俺の手を強く握る。
「今日は、」
立ち上がると、話し掛ける姉の目線は随分と下にあった。
「テリーの好きなミルクシチューにしよっか」
「・・・プッ」
「え?」
「いや・・・変わらないな、姉さんは」
兎のようなまぁるい目をした姉に向かって破顔した。









私が大好きな花梨糖さんの作品「木漏れ日の中で」をイメージにツイートしたSSです!
花梨糖さんの快い了承のもと、画像まで頂いてしまうという・・・!
幸せです!本当にありがとうございました!!